★テンプス加入の経緯★

J:さて、昔の話に戻りたいのですが...
A:オーケー
J:どなたが貴方をテンプスに紹介したか、或いはテンプス加入の経緯を話して頂けませんか?
A:えっと... 僕が11才の時だったと思うんだけど、デトロイトに住んでた時か、若しくはデトロイトに住んでる僕の父に逢いに行った時の事、父がMelvin Franklinの家に連れてって、そこにMelvinの母親がいた。父は彼女に「コイツ唄がうまいんですよ」って言い続けたんだ。で、彼女が「何か私に唄って聴かせてごらん」って言ったから、僕はピアノを弾きながら唄ったんだ。
Melvin Franklin & his wife Kim (1988)

J:その時何を唄ったんですか?
A:何だったか覚えてないよ。ゴスペルだったかもしれない、確かじゃないケド、とにかく僕はMelvinの家で彼の母親の為に唄ったのサ。それ以来、彼女はMelvinに言ってたんだ"唄えるコがいるのよ。あのコはいつかモノになるわよ。"ってネ。
A:で、時が流れて、僕は連絡は取り続けて、それからThe Drifters等にに加入した。ビッグにならなきゃならなかったからね。そして機が熟したんだろうな、テンプスに加入するべき時が来たんだ。
僕は絶対に縁を切らなかった。Mama Rose、これがMelvinの母親の名前なんだけど、彼女が僕とテンプスの縁を取り続けてくれたんだ。
そして或る日、テンプスは誰か新メンバーを探してた。
「お前は充分に成長した。今こそ行ってテンプスに参加する時だ!」
だから僕はバーミンガムを出てジョージアに来てたんだ。そして彼等が色んな人にジョージアで一番唄のウマい奴は誰だ、って聴いて回ってた。で、皆んな僕の名前を出したんだ。だけど、誰もどうやったら僕を"捜し出せる"かが判んなかったんだ。
J:貴方を"捜し出す"のがいかに大変かは、よ〜く分かります。
(いつも所在不明なのだ!)
A:そうだね、ハハハ...
で、彼等の最後のショーに僕が出没したのは、本当に偶然だったんだ。僕は現れて「やあ、Melvin」って言った。彼等は僕をリムジンの中に入れて座らせ、加入する準備は出来てるか尋ねた。僕は「出来てるよ」って言った。で、その後どうなったかは知ってるだろ?


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